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富山の薬売りから学ぶ商売のおきて ~森田 裕一著「富の山の人 仕事の哲学」

   ↑  2013/01/18 (金)  カテゴリー: ビジネス

toyamaeki2kusuriuri

みなさんこんにちわ!自慢ですが、昔の薬種商、今は登録販売者の資格を持っているあんぽんです!

富山の薬売りのお話ということで、興味をひかれて読みました!

著者の森田さんは、現役の薬売りだそうです。富山ではなく、関東で活躍されています。しかし、こよなく富山を愛されており、自分の仕事に誇りを持っていることが文章の端々からわかります。

こちらの本を読んでよくわかったのですが、富山の薬売りって凄い職業なのだと改めて感心させられました。

豊かな「富」を富山の地にもたらし、現在の富山を築き上げたのは、実は300数十年続く薬売りの行商人たちでした。行商という大変厳しいビジネスを、しかし完璧に貫き成功させた彼らを、「完全な商人」と呼ぶ学者もいるほどです。
今回は、富山の薬売りが昔から実行している「商売の哲学」を5つご紹介いたします。



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1.「気づかい」で信用を勝ち得る

最もお金がかからず、しかし最大の効果を上げるサービスが「気づかい」であり「心づかい」なのです。

私たち富山売薬は、相手の立場に立った、配慮の行き届いた「気持ち」があり、それを行動で示してきた「気づかい」があればこそ、お得意さんの信頼を勝ち取り、300年以上にわたって商売を続けてこられたのだと思います。

お客様がどの商品を必要としているのか、何に困っているかを「気づかいに」よって発見し、タイミングよく提供する。それを繰り返すことで信用を作っていく。

これは、今のマーケティングにも通用する基本的な哲学ですね。

また、「気づかい」は「先を読む」という思考にも通じています。

例えば、ファスナーの世界的シェアを誇る大手企業「YKK」。この創業者の吉田忠雄氏(富山県魚津市出身)は、著者で次のように言っています。

「゙気配り゙とは常に相手の立場に立って、物事を考え、何をするにも、もし自分が相手だったら、どうして欲しいか(欲しくないか)を、考え振る舞うことです。かと言って、ただ周りの人たちに気を使うことだけが゙気配り゙ではなく、『いつも先を読んで用意しておく』ことが大事なのです」

森田さんは「リスクマネジメント」の考えだとおっしゃっていましたが、その通りだと思います。

「気づかい」は、様々な状況で威力を発揮する行動ですね。

2.商品の品質を重視する

実際のところ、富山の薬の品質の高さは、彼ら自身(全国の人々)がたのみとするほど、高いものがありました。

その背景には製品第一主義があったといいます。あくまでも儲けよりも、品質を重視していたのです。

昔は薬を手作りで作っていたので、配分量を少なくしたりと、いくらでもごまかしが効いたようです。

しかし、富山の薬売りは絶対にそのようなごまかしをしない。満足する品質の商品を作り、適正価格で提供する。これによっても信用を得ていたようですね。

そして、そのような哲学は連綿と受け継がれてきたようです。

こうした製品第一主義は、その後の富山商人にも息づいています。

1905年に和帳の表紙を作る会社として創業し、現在では紙製品や文具、オフィス家具等の製造販売をするコクヨの創業者、黒田善太郎氏も次のように言っています。

「決していい加減な品物は作らない。それが客に対する真のサービスである。材料1つ選ぶにしても吟味に吟味を重ね真心を込めて作り上げた」

3.話を聞くことに徹する

商人に限らず、富山人は決して相手の言うことに逆らいません。喧嘩もしません。「それは違う」と切り捨てることもしません。

常に、相手に寄り添い、その話に耳を傾けます。現在の売薬さんたちももちろんそうです。売る努力よりも、人が何を必要としているのか、話を聞くことに徹します。

これは「1番目」の話にも通じることですが、話を聞くことで様々な情報が得られます。

そういえば、トップセールスマンと言われる方々に「売る秘訣はなんですか」と質問すると、「お客様のお話を聞くこと」が第一の秘訣と答える方が多いといいます。

「話を聞く」だけなら簡単です。しかし、聞いた話から、その人が何を望んでいるかを洞察して、行動してあげられないといけません。

富山の薬売り産たちやトップセールスマンたちは、その辺の機微に長けていたんでしょうね。

4.相手を儲けさせる

人は一人では生きていけません。そのことを自覚すれば、助け合いの重要性が理解できますし、相手のためになることを行うことで、結局は自分に利益が返ってくる、「情けは人のためならず」の原則も実感できます。

商売や経営も同じでしょう。自分が儲けるためには、人を儲けさせなければいけないし、相手の役に立たなければいけません。

「損して得とれ」ということわざもあるくらいですから、継続的な商売をしていくには大事な哲学だと思います。

ちなみに、結構誤読されているようですが、「情けは人の為ならず」の意味は、「情けは人のためではなく、いずれは巡って自分に返ってくるのであるから、誰にでも親切にしておいた方が良い」という意味だそうです。

なので、「情けをかけると、その人の為にならない」という意味ではありません。わたしも、実は初めて知りました…。

5.うまくいかないときは冷徹になる

一年間の勘定(予算立て)は一月中にし、翌月には伸ばさないようにしなさい。

商売がうまくいっていない年は、速やかに使用人を減らすなど、簡略化を進めなさい。
来年はこのようなことはないだろう、などと不確実なことを当てにして暮していれば、思いのほか、計算違いをするものです。

とにかく、うまくいかないときは、速やかに態度を変えることが肝心です。

こちらは、富山第百二十三銀行の副頭取、北陸銀行の初代頭取、富山県知事など重職を務めた中田家の家訓です。ちなみに、この中田家は現在の「中田ブックストアー」を経営されております。

森田さんもびっくりされておりましたが、いわゆる「リストラ」を奨励しています。たしかに、不景気の時にだらだらと人を雇っていては、企業の存続にも影響してきます。
なので必要になってくるのは、人を解雇することもいとわない「冷徹さ」ですね。ちなみに「冷酷」ではありません。まあ、解雇された方は「冷酷」と思うかもしれませんけど。

しかし、以下の引用のように、不況だからこそ、店としてすべきことがあるという方もいます。

富山県出身で、昭和時代の事業家で丸井グループの創業者、青井忠治氏も店員への教育を怠りませんでした。

(中略)その青井氏が昭和恐慌の真っ只中のときに、店員に対し、不況のどん底のなかでも売れる店の条件として掲げた心得が次のものでした。

1.店内、店の外まわりなどがつねに掃除されていて清潔そのものであること。
1.商品がいつもピカピカに、磨き上げられていること。
1.店員がいつも、店内を動き回っていること。


「景気は自ら作るもの」が商売哲学だった青井氏ですが、基本的なことを地道に行う大切さを教えてくれます。

こういう姿勢は見習いたいものです。

まとめ

私も生粋の富山人なのですが、この本を読むことで、なかなか富山人として誇りを持てました。まあ、ここまですごい気質は持っていないんですが…。

それと、富山県は全国でも有数の豊かな地域です。それは富山の薬売りに通ずる富山人の気質からくるものだと、あらためて感心させられましたね。

こちらの本には他にも、商売、仕事に役立つ知識が満載です。興味ある方は一読をどうぞ!

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